機械振興賞　受賞者 業績概要詳細

　従来の厚板鋼板の製造では、熱間圧延を行った後の焼戻し処理はオフラインであった。そのために圧延に比べ１桁以上能率が低いプロセスになっていた。この問題を解決するために、誘導加熱方式を用いた厚板オンライン熱処理設備を開発した。この結果、焼入れ焼戻しまでも一貫したオンライン処理が可能となり、製造工期の飛躍的な短縮（約10日間）と供給量の大幅な増加が実現できた（60千トン/年→180千トン/年）。また、この技術開発により、大幅なCO₂排出量の削減も実現できた（40万トン/年）。さらに、誘導加熱方式の導入により、高強度鋼に関する高機能新商品の製造に道を拓いた。