機械振興賞　受賞者 業績概要詳細

鉄道の高速化に伴い車内外への騒音の増加が問題となる。騒音は、歯車機構の影響が大きいが、実車走行試験では外乱の影響が大きく、原因究明ができなかった。本業績では、実車と同じ負荷が掛けられる回転試験機を開発し、歯車の噛み合いや継手、歯車箱等に問題があることを解明した。これらの原因の中では、歯車の噛み合いの影響が特に大きく、通常の歯たけ方向や歯すじ方向の2次元的な歯面修整では、十分な騒音抑制ができなかったため、歯車の噛み合いにより発生する振動起振力を広いトルク範囲で低減できる独自の3次元歯面修整方法を開発し、歯車による騒音を15dB低減するなどして、全体で20dB騒音を低減した。