機械振興賞　受賞者 業績概要詳細

自動車における燃費向上ニーズはますます高くなっており、軽量化のための高強度部品のアルミ化が求められている。しかし、アルミダイキャスト技術が向上しても、巣と呼ばれる内部欠陥を完全になくすことはできず、強度が求められる部品では、全数検査が必要となる。

X線CTスキャンシステムは、アルミダイキャスト製品を非破壊で透視することができ、巣などの内部欠陥を検査する方法として有効な測定方法である。また、近年のコンピュータ技術の発展により、短時間で3D透過画像が得られるようになっている。しかし、製造現場の環境で使え、巣と呼ばれる鋳造不良を鋳造のタクトタイム内で自動判定できるものは今まで存在しなかった。

本業績は、これらの条件を高いレベルで実現するとともに、多様な検査対象にも適応し、作業者が簡単に操作できるものとなっている。