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過去の事例 詳細

戻り配管クランプの疲労破壊

【検討不足、不注意による事例:しっかり検討、注意することが大切です!!】



設計者の意図を現場は理解して作業を行うものですが、設計者の検討不足と現場の不注意が重なると「何でこんな不具合が起きたの?」ということになります。車両走行後の点検で、トランスミッションの戻り配管のクランプが破損しているのが発見されました。配管はクランプに溶接され、クランプを通して車体に固定されていました。組立て時、配管を無理に引っ張って溶接したため、クランプ取付け部に発生した初期応力に、油圧脈動や走行時の路面からの振動で繰返し荷重が加わり破損したと推定されました。対策として、配管とクランプとの溶接をUボルトの固定に変更し、さらにクランプの板厚も増加させました。

製品が使用される環境を十分考慮して設計することはもちろんでありますが、作業時のチョットした注意が大切です!!
(出典:失敗知識データベース、http://www.sozogaku.com/fkd/)
図 クランプの取り付け構造