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調査研究報告書 詳細

エネルギー貧困地域でこそ活きるスマートグリッドとエコデバイス―Silly Grid?:オフライン積上式電力生態系―

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報告書No. H22-4
発行年月 : 平成23年3月



【主要目次】

第1章 スマートグリッドの諸類型とエコデバイス

第2章 エネルギー貧困地域で活きるSilly Grid -日本とバングラデシュの比較をつうじて

第3章 提言 -Silly Grid?: オフライン積上式電力生態系

結びに代えて: 残された課題

【概要】

 世界ブームの「スマートグリッド」の中枢デバイス(エコデバイス)で日本は強く、これでまた成長できる・・・と単純に考えるのが旧来発想である。
 底辺層(BoP)を中心とした世界のエネルギー貧困新興地域は、欧州、米国、日本など先進地域で考えられている大規模インテリジェント・システムとしてのスマートグリッドでは解決し得ない課題を抱えており、オフラインで個別分散型の、下から積上げる方式で、いわば“Silly Grid”のような電力の需給のあり方(生態系)に向うであろうと考察される。
 実は日本の技術は、そうしたエネ貧地域に適する広義エコデバイスとしても活躍できる(エネルギー・ハーベスティングからメッキ応用まで)が、大企業によるその事業化は時間がかかり、まずは大学発を含めたベンチャーに期待すべきであろう。
 エネ貧地域での電力の有効需要は、従来どおりでは顕在化し難く、社会的企業(ソーシャルベンチャー)が活躍し得る領域である。
 これらにより、今や彼らと日本のベンチャーが結びつくべきときであり、政府もその支援に重点を置くべきであると提言している。