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調査研究報告書 詳細

機械関連中堅・中小企業における環境ビジネス戦略―競争優位の確立と課題―

報告書No. H11-7
発行年月 : 平成12年5月



Ⅰ 主要目次
第1章 調査研究の概要
第2章 地球環境問題の性質と環境ビジネス
第3章 企業概念と環境ビジネス
第4章 中堅・中小企業における環境管理と環境ビジネス
第5章 環境ビジネスと経営戦略―競争優位の観点から
第6章 環境ビジネスにおける連携の活用とその課題
第7章 環境ビジネスと企業倫理
終 章
Ⅱ 概要
 現在、公害から地球環境問題へという問題の質的変化、容器包装リサイクル法や家電リサイクル法の施行など法規制整備の進展、環境ビジネス市場規模の成長性といった点から、中堅・中小企業の中には、環境保全という観点を越え、新規事業領域としての環境ビジネスへ進出する機会を模索する動きが出始めている。しかし、現実には環境ビジネス市場が未成熟であること、中堅・中小企業にとって経営資源が限定されることなど、今後の展開の難しさを予感させるものとなっている。
 一方、環境ビジネスを対象とした報告書も多く出版されているが、その中では社会システムの変換を考察対象としているものが多く、組織内部の諸要因に注目した調査は少ない。また、調査手法では圧倒的に定性分析が中心となっている。競争優位の長期的な維持という観点から最近、経営学、戦略論、組織論等では「組織能力」の概念が注目されている。このような組織内部の要因から成功要因を抽出し、さらに定量的、客観的な形でデータの提示を行うことが求められているのである。
そこで、本報告書では、機械関連中堅・中小企業が環境ビジネス戦略の実態、環境ビジネス遂行における成功要因と課題などについて取りまとめたものである。
 具体的には、アンケート調査を実施して大数観察に基づく定量的分析を行い、また、機械関連中堅・中小企業における環境ビジネスへの進出形態、事業機会の発見場所、進出理由や障害、活用資源や組織能力、連携の実態などを定量的に把握することができた。また、中堅・中小企業の組織能力の実態を明らかにするとともに、他の経営指標、業績指標などとの関連性について定量分析の結果から客観的なデータを提示することができた。