調査研究報告書 詳細
モノづくり企業の成長・発展プロセスと事業継続力の強化―企業は如何にして危機を乗り越えてきたか―
報告書No. H20-1
発行年月 : 平成21年3月
【主要目次】
序章 本調査研究の狙い
第1章 モノづくり企業の成長・発展と事業継続力に関する多角的検討
第2章 モノづくり企業を取り巻く環境変化と「事業撤退」の事例分析
: 事業撤退の事例から事業継続力の本質に迫る
第3章 モノづくり企業の事業継続力に関するケーススタディ
: 中堅・中小企業を対象にした事例調査に基づいて
第4章 モノづくり企業の事業継続力に関する統計分析
: 中小企業を対象にしたアンケート調査に基づいて
第5章 モノづくり企業の成長・発展と事業継続力強化の要件
: 実態調査に基づく多角的検討結果の要点及び結論
資料編
【概要】
国内社会の少子高齢化が進展する中にあって、モノづくり企業の事業継続・継承が重要な課題となっている。また、わが国のモノづくり産業は台頭する中国を始めとするBRICsと比較して依然として高い競争力を維持しているものの、日本企業の海外展開及びそれに伴う技術や経営ノウハウの移転が進行することによって、国内での事業継続が困難になっているモノづくり企業も少なくない。さらに近年では、敵対的買収による日本企業への圧力も高まっており、日本のモノづくり企業は優れたモノづくり力を保持していることだけでは安穏としていられない状況に晒されている。そこで、本調査研究では、モノづくり企業、特に素材・部品・半製品といった中間財市場において事業継続力を長期に亘り維持してきた企業(幾たびかの“危機”を乗り越えてきた企業)を対象に、時間軸に焦点を当てたケーススタディ(成長・発展プロセス及び事業継続力の分析)を行い、個々の企業の成長・発展プロセスを分析することによって事業継続力強化の条件を抽出・整理する。さらに、アンケート調査に基づいて、事業継続力強化に向けた取り組み状況を分析し、モノづくり企業の事業継続力強化の要件を提示している。
第1章では、モノづくり企業の成長メカニズム、モノづくり企業のイノベーションと事業継続力、モノづくり企業の事業継続力と地域集積、モノづくり企業の技術戦略と事業継続力、モノづくり企業の多様な連携活動と事業継続力について多角的な検討を行っている。
第2章では、モノづくり企業を取り巻く環境変化と「事業撤退」の事例分析に基づいて事業継続力の本質について考察している。
第3章では、モノづくり企業の事業継続力に関するケーススタディとして、中堅・中小企業を対象にした事例調査の結果について14事例を紹介している。
第4章では、中小企業を対象にしたアンケート調査の結果について、430社からの回答結果について統計的分析を行っている。
第5章では、本報告書の結論として検討結果及び各種調査結果のファインディングスに基づいて、モノづくり企業の成長・発展と事業継続力強化の要件を提示している。