調査研究報告書 詳細
日本の自動車・同部品産業の構造変化と競争力強化策―インド・タイ等の新興国低価格車市場における日本企業の競争力―
報告書No. H22-2
発行年月 : 平成23年3月
【主要目次】
要約
導入編
序章 本調査研究の狙い
第1章 インド自動車産業における日本企業の発展戦略
第2章 タイ自動車産業における日本企業の発展戦略
第3章 生産ハブ化が進むタイ・インドとFTAの影響
第4章 新興国低価格車に向けたモノづくり企業の発展戦略
第5章 今後の自動車市場に向けた国内モノづくり企業の発展戦略
第6章 日本の自動車・同部品産業の構造変化と競争力強化策
【概要】
自動車先進国を中心にハイブリッド車や電気自動車といった環境対応自動車の研究開発が進められる一方で、海外ではTata Motors が開発、販売を開始した nano の例に見られるように、低価格自動車の開発が進められている。nano が世界の自動車産業に大きな影響を与えたのは、従来のように旧式モデルを低価格で市場に投入するというケースではなく、新興国向けにゼロから研究開発が行われた点であり、このような低価格車市場が拡大すると想定すると、従来とは異なった製品開発のあり方や低コスト材料の調達戦略が必要となる。この市場に対して、日本の自動車産業が、従来得意としてきたモノづくりを変えなければならない時を迎えているのであろうか。
本報告書では上記背景に基づき、わが国のモノづくり産業が、拡大が必須とみられる新興国自動車市場とそこで普及する低価格自動車にどのように対応していくべきか、その企業戦略に焦点を当て、各種調査に基づいて検討を行っている。