調査研究報告書 詳細
機械企業の環境保全と製品競争力
報告書No. H11-2
発行年月 : 平成12年5月
Ⅰ 主要目次 | |
第1章 | 循環型社会と環境経営(1.循環型社会と経営パラダイムの転換、2.始動する環境経営、3環境ビジネスの創造に向けて) |
第2章 | 企業の環境保全の推進とその社会的仕組み(1.仕組みの体系的整理、2.国・自治体等の環境政策、3.一般市民の購買行動の変化、4.最近の具体的事例) |
第3章 | 環境マーケティングの展開と課題(1.コスト削減、2.製品差別化、3.業績への影響) |
第4章 | 環境会計の導入の重要性と可能性(1.製品競争力における環境会計導入の重要性、2.実態調査結果とその分析、3.機械企業における環境報告書の実例、4.マネジメント目的の環境会計システムの可能性、5.今後の課題) |
第5章 | 環境保全型製品と市場(1.環境保全型製品について、2.環境への取り組みに対する企業の情報公開、3.消費者との適切なリレーションシップの確立に向けての課題) |
第6章 | 機械企業の環境保全の取り組みと課題-アンケート分析(1.調査の背景と調査概要、2.機械企業の環境保全の取り組みとその理由、3.環境保全に配慮した製品の競争力評価とその理由、4.競争力評価の理由、5.素材・部品のグリーン調達の状況と課題、6.環境会計の取り組みと主な目的、7.環境保全の情報開示の状況、8.環境保全を促進する一般的課題) |
Ⅱ 概要 わが国で環境問題が深刻化したのは昭和30年代の高度経済成長期の産業公害問題であり、これが40年代には都市化の進展や生活水準の向上に伴って都市型・生活型の環境問題に移行し、最近では地球温暖化問題に象徴される地球規模の環境問題へと拡大してきた。 こうした背景で環境保全に対する社会的な関心が急速に高まり、政府・自治体、産業・企業など様々なレベルで議論やその取り組みが試みられている。しかし、環境保全の取り組みそのものが極めて広い活動領域に及び、とりわけ企業にとっては経営全般に関わるもので、環境保全の取り組みは多大な費用と大きなリスクをもたらすことになる。 企業がその事業活動において「循環型社会」への移行を目指すには、一定の利益の確保と持続的な環境保全の取り組みを両立させなければならず、これを実現するには環境保全に取り組んだ製品の競争力をいかに強められるかが重要な課題になる。本報告書はこうした視点から環境保全と製品の競争力に的を当てて、機械企業を中心とするアンケート調査から環境保全に取り組んだ製品の競争力の実態や課題を把握し、さらに、機械企業の環境経営のあり方、環境マーケティングの展開と課題、機械企業の環境会計の導入実態とその狙い、環境保全と消費者行動などの点について取りまとめたものである。 |